台風の発生で野菜が高騰!?考えられる原因と代わりになる野菜は?
2017/11/29
台風で高騰する野菜とは
野菜の価格が跳ね上がると、家計に大きな影響をもたらしますよね。美味しさはもちろんの事、栄養面の事を考えても毎日野菜を摂取したいところですが…あまりに高いと手が出ない事もしばしば。
そんな野菜の高騰は台風や大雪、日照不足などの天候不順で起きることが多くなっているのですが、なぜ天気が崩れると野菜が高騰するのか?理由がいまいちわからないことが多いですよね。
そこで今回は、台風が原因で起こる野菜の高騰にスポットを当て、様々な情報をまとめていきたいと思います。
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台風で考えられる農被害・過去の事例
出典:
http://mainichi.jp/articles/20160910/k00/00e/020/221000c
毎年、沖縄県の右下あたりから近づいてくる台風とは北西太平洋に存在する熱帯低気圧のことで、強い雨や風をもたらし多くの災害を引き起こします。
この台風が原因となり野菜が高騰することがあるのですが、その際どのような理由で高騰するのか?いくつかピックアップしていきます。
台風による雨で畑が冠水
台風は、接近し始めてから通過するまでの長期間にわたって天候が崩れることが多く、雨が降る日数も多くなります。
雨が降り続けば川の水かさが増し氾濫する場合や、台風の厚い雲によって局地的豪雨が起こり畑が冠水する事もあります。
本来、畑は水はけが良いため少しの長雨くらいでは問題はないのですが、逆に冠水してしまうと土が混ざった泥水に野菜が浸かり、腐敗や病気が蔓延する原因になってしまいます。
2016年、北海道に1週間で3つも台風が上陸し多くの畑が冠水しました。その際、農作物の被害額は北海道全体で264億円、面積でいうと38,927haもの農地に甚大な被害が出ました。
北海道の北見市周辺はたまねぎの生産量日本一を誇りますが、台風による豪雨でたまねぎが被害を受け、全国的にたまねぎの価格が高騰する事態となりました。
日照不足で野菜の生育が遅れる
野菜は太陽の光を浴びて光合成をおこない成長するので、成長過程で太陽光は欠かせません。ただ、台風が日本に接近すると厚い雲が空を覆い、陽の光をさえぎるため野菜の成長に遅れが出ることがあります。
2016年の台風による長雨と日照不足により、埼玉県深谷市の特産品「深谷ねぎ」は例年より太りが遅くなったといいます。
また、本来濃い紫色であるはずのなすが薄い紫色にしかならなかったり、トマトが赤くなりづらい現象も起こります。そのため、売り物にする規格の野菜が少なくなり、流通量が減るため野菜の価格が高くなります。
雨・風によって加工場が被災
台風で起こる川の氾濫や突風によって、野菜の加工場が被災する事があります。
2016年に北海道を襲った一連の台風によって、北海道芽室町のスイートコーンの缶詰を作る工場が被災しました。
この工場は約1000件の農家と契約を結びスイートコーンの缶詰を作っていましたが、復旧のめどが立たないため、そのシーズンの操業を断念せざるを得なかったそうです。
また、ポテトチップスを製造販売している湖池屋も、北海道南富良野町の工場が浸水し操業を中止しています。
このように缶詰やお菓子に加工する工場の被害もありますが、収穫した野菜を選別・洗浄する加工場なども被災して使えなくなっています。そのため、出荷作業が出来ず、市場に商品が足りなくなるため高値がついてしまうのです。
これらはほんの一部分ですが、台風によって多くの農被害が起きてしまいます。
何度も話に出てきている2016年に北海道を襲った台風被害は特に大きく、全国的にも大きなニュースとなりました。JR石北線の路盤が流失したため線路が寸断され、農産物を運ぶための臨時列車が運航できなくなった事もあったそうです。
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どんな野菜が影響を受けるの?
では台風の影響を受ける野菜にはどのような種類があるのでしょうか?
2016年の北海道を襲った台風で特に被害を受けた野菜は、にんじん・じゃがいも・たまねぎでした。
これら野菜は北海道が全国生産量1位なので、被害を受けることで全国的に値上げの波がやってきます。
そのため、例年の2倍近い価格で販売されている地域もあり、カレーライスやシチューなど、子供が大好きなメニューも作りづらいという声も聞こえてきました。
出典:
http://blog.fujitv.co.jp/tokudane-official/E20160905003.html
台風は、北上するあいだに温帯低気圧に変わることが多いため、北海道へはあまり来ないと言われています。しかし、まれに上陸する台風は勢力を落とさずに北上することがあり、台風対策に弱い北海道では被害が大きくなることが多いのだとか。
また、全国的な台風被害を見ると特に葉物野菜の影響が大きいようです。レタスは生育不良が起こりやすく、白菜は雨に弱い野菜なので根腐れのリスクが高まるそう。
2015年の台風15号及び18号の影響をうけ、関東地方を中心とし小松菜・ほうれん草などの出荷量も不安定になったそうです。
また、熊本県で出荷量が多いトマトやミニトマトも一時取り扱いを中止する店舗もあったのだとか。
高い野菜の代替品と料理方法
台風による生育不良や冠水・浸水など、さまざまな被害が出ていましたね。せっかく夏の陽ざしを浴びて大きく育った野菜も、台風による影響でダメになってしまうなんて悲しいですね…。
しかし、さすがに気候ばかりはどうしようもありません。勢力の強い台風が来ると分かったときには「もしかして野菜が高騰するかも?」と考え備えておけば、一時的にでも家計が楽になるかもしれません。
そんな野菜高騰に向けて常備しておくのなら、干し野菜がおすすめです。さまざまな野菜を高騰前にストックしておけば、いざ野菜が高くなったときにも代用することができます。
その際、干し野菜料理で定番の切り干し大根を自家製で作ってみるのも良いでしょう。他にも、にんじんやごぼうなど簡単で美味しい干し野菜を作り、台風による野菜の高騰を乗り切る準備をしてみてはいかがでしょうか。
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