わらびに含まれる栄養素や効能とは?
わらびについて
春になると旬を迎える山菜の中でも、特に人気の高い「わらび」。
山の奥まで入らずとも生えていることから、比較的に採りやすい山菜です。
わらびと聞くと、「わらび餅」を思い浮かべる方も多いかと思いますが、わらび餅のわらびとは、まさにこの山菜の事を指していて、根からわらび粉を作り、わらび餅ができているんです!
山菜から、あのプルプルでモチモチのわらび餅が出来るなんて…なんだか不思議ですね。
そんなわらびについて、まだまだ知らないことも多くあるかと思いますので、栄養素や効能など様々な情報をまとめてみました。
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わらびの発祥や概要
わらびは、ゼンマイやこごみと同じシダ植物の一種で、全国的に自生しており、草原や原野など日当たりのいいところに群生しています。
私達が一般的に食用としているわらびは、先が丸くて開いていない新芽の状態のもので、九州地方は3月の中旬、本州はGW周辺、東北地方や北海道では6月初旬頃が旬の時期となっています。
山菜と呼ばれるからには、野生のイメージが強いわらびですが、畑でも栽培されていて、主要な生産地は東北や北海道です。
さらには家庭菜園でも栽培する事が可能だそうで、土を常に湿らせておくのがポイントだそうですよ!
冒頭でも少しお話した「わらび餅」についてですが、実は現在わらび粉のみで作っているわらび餅は非常に少なく、スーパーなどで売られている無色透明のものは、でんぷんやくず粉を使って作られているものがほとんどのようです。
その理由として、わらびの地下茎からわらび粉を作るには非常に手間がかかり、製造者がごくわずかに限られることが挙げられます。また、10kgのわらびから70gしか、わらび粉が採れないのだとか。
わらび粉100%のわらび餅は黒っぽいような濃い色をしているので、ぜひいつものわらび餅と食べ比べてみてくださいね。
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わらびの栄養素
前項では、わらびについて少し知ることができましたが、どんな栄養素が含まれているかも気になりますよね。
そこで早速、わらびに含まれる栄養素について確認してきましょう!
※可食部100gの含有量
食品名 | わらび |
---|---|
エネルギー | 21kcal |
水分 | 92.7g |
タンパク質 | 2.4g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 4.0g |
食物繊維(総量) | 3.6g |
ミネラル含有量 | ナトリウム | Tr mg |
---|---|---|
カリウム | 370mg | |
カルシウム | 12mg | |
マグネシウム | 25mg | |
リン | 47mg | |
鉄 | 0.7mg | |
亜鉛 | 0.6mg | |
銅 | 0.13mg | |
マンガン | 0.14mg |
ビタミン含有量 | ビタミンA | レチノール当量 | 18μg |
---|---|---|---|
βカロテン当量 | 210μg | ||
ビタミンE | αトコフェロール | 1.6mg | |
ビタミンK | 17μg | ||
ビタミンB1 | 0.02mg | ||
ビタミンB2 | 1.09mg | ||
ナイアシン | 0.8mg | ||
ビタミンB6 | 0.05mg | ||
ビタミンB12 | 0μg | ||
葉酸 | 130μg | ||
パントテン酸 | 0.45mg | ||
ビオチン | 0μg | ||
ビタミンC | 11mg |
※食品成分データベース参照
わらびに含まれる栄養素はこのようになっていました。秀でた栄養素は特にないように見えますが、様々な栄養素をバランスよく含んでいる山菜と言えます。
これらの栄養素が私達の身体に与えてくれる効能を、次の「効能」の項目で確認してみましょう。
わらびの効能
様々な栄養素をバランスよく含んでいるわらびを摂取することで得られる効能を、以下にいくつかピックアップしてみたので、早速確認してみましょう!
がんや動脈硬化の予防
日本人の死因で常に上位に位置しているのが、がんや動脈硬化による心筋梗塞、脳梗塞です。
実はこれらの原因は、活性酸素による細胞の破壊や血管の老化が原因で起こると言われており、なんと、様々な病気の約90%に活性酸素が関係しているそうです。
わらびに含まれる「βカロテン」や「ビタミンE」には、強い抗酸化作用があります。この抗酸化作用よって、活性酸素を減らして、細胞や血管を守ってくれるのです!
また、すでに傷ついてしまった細胞を修復してくれる効果もあるので、がんや動脈硬化の予防に効果があるとされていています。
丈夫な歯や骨を作る
「カルシウム」は、私達の歯や骨を作るのに必要な栄養素ですよね。体内のミネラル分の中で一番多いのがこのカルシウムなんです。
また、わらびにはカルシウムだけでなく「リン」も含まれており、リンはカルシウムに次いで2番目に多いミネラルで、カルシウムと共に歯や骨を作るのに必要な成分です。
カルシウムやリンが不足してくると、歯や骨が弱くなり、骨粗しょう症の原因となってしまいすし、子供であれば十分な成長が出来なくなる場合があります。これらの栄養素が含まれているわらびは、丈夫な歯や骨を作るのに、とても役立つといえるでしょう。
貧血予防
わらびには、赤血球を構成する成分で「鉄」や、新しい赤血球を作り出してくれる「葉酸」も含まれています。
偏食だったり、インスタント食品ばかりの生活を送っていると、鉄分不足になり、めまいや動機、立ちくらみや顔面蒼白などの貧血症状がおこります。これを防ぐためにも、鉄や葉酸と言った栄養素が必要になるのです!
特に女性は、月経などで大量の血を失うので貧血になりやすいと言われています。意識してこれらの栄養素を摂取を続けていくことが、貧血を防ぐことにつながりますよ。
オススメの調理方法は?
ここまで、わらびの栄養素や効能について確認してきましたが、最後はオススメの調理方法についてまとめておきます。
まず、わらびを調理する際に必ず知っておいていただきたいのが、わらびのアクについてです。
わらびは山菜の中でも特にアクが強いのですが、このアクには「プタキロサイド」という物質が含まれおり、大量に食べると中毒症状を起こしてしまいますので、生食は控えたほうがいいです。
しっかりとアク抜きすることで、毒素は別の物質に変化するので、安全に食べることができます!
わらびのアク抜きは方法は、鍋にたっぷりとお湯を沸かし、その中にわらびを入れて重曹を振りかけ、20秒ほど茹でたらそのまま一晩おきます。
これでアクが抜けますので、水洗いしてそのまま調理して食べることができます!わらびの「お浸し」は、定番のしょうゆやポン酢だけでなく、酢みそや醤油マヨネーズで食べる方もいるそうです!他にも、「煮物」や「山菜おこわ」にしても美味しいですよね!
和食だけでなく、ドレッシングをかけて「サラダ」にしてたり、「パスタ」の具材にするのもオススメです!いろいろな調理方法で、美味しくわらびを食べてください♪
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