寒波が起こると野菜も高騰する!考えられる原因と代わりになる野菜はなに?
2017/11/29
寒波で高騰する野菜とは
日々の食事に欠かせないだけに、家計に大きな影響を及ぼす野菜の高騰。この問題は主婦層を中心に、頭を悩ませる原因となっています。
さらに野菜の高騰は各家庭だけではなく、レストランではメニュー内容を変更せざるを得なくなったり、学校では給食が一時中断されるなど、あらゆる分野において影響を及ぼしているんです。
そんな野菜高騰の原因は天候不順が要因となっている場合が多く、過去に何度も天候不順によって野菜が高騰していたんです。
そこで今回は、天候不順の中でも「寒波」によって起こる野菜の高騰にスポットを当てて、過去の事例や影響を受けやすい野菜などをまとめていきます。
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寒波による野菜高騰の原因と農被害
日中の平均気温と比べて、かなり低温な空気の塊が波のように押し寄せる寒波。寒波は急激な気温の低下・強風・積雪などをもたらします。
この寒波が原因となり野菜が高騰することがあるのですが、その際どのような理由で高騰するのか、いくつかピックアップしてみました。
野菜の生育不良
寒波によって野菜の生育不良が起き、それが原因で高騰する場合があります。2016年の1月、記録的寒波に見舞われた鹿児島県では、その影響で異例の雪が降り、指宿市では最低気温が-3.4℃という観測史上最低の数値を記録したそう。
これによって、生産量日本一である空豆が生育不良を起こし、全体の被害額は約4億5100万円にものぼっています。
このように、生育不良で出荷が遅れたり、大きく育たず出荷できないものが続出することで、流通量が減り高値が付いてしまうのです。
栽培コストが上がる
寒波によって気温が下がると、暖かいはずのビニールハウス内の温度も下がってしまいます。
外気に左右されることなく温かい状態を保つため、暖房を使いハウス内を温めるのですが、この暖房費用なども野菜の価格に上乗せして販売されるため野菜が高騰してしまうのです。
2016年1月の寒波では九州地方全体で気温が下がり、きゅうりのビニールハウス内の温度が思うように上がらないという事象が起きました。
加えて日照不足も続き、生育も伸び悩み、節分の海苔巻きに使うきゅうりの需要が高まったことで、きゅうりの価格高騰に拍車が掛かったことは記憶に新しいのではないでしょうか。
物流がストップする
2016年、寒波の影響で九州地方に多くの雪が降りました。長崎県では観測史上最大の17㎝を記録し、鹿児島県では5年ぶりに14㎝もの雪が降ったそうです。
この雪の影響で高速道路も長く通行止めとなり、一般道も大渋滞になるなど交通網がマヒし、野菜の物流にも大きな支障が出てしまいました。
そのため福岡市中央卸売市場への入荷量は、寒波が襲来する前の6割ほどに減ってしまい、野菜が高騰したそうです。
このように寒波によってたくさんの影響がでてしまいます。
何度も話に出ている2016年1月に九州地方を襲った寒波では、各地で観測史上最低の気温を記録し、水道管破裂による大規模な断水も発生しました。
水は野菜を育成する上で欠かせないものなので、この断水も野菜の栽培に大きな影響を与えたことでしょう。
また、南西諸島各地でも極めてまれな雪が降ったそうで、沖縄本島では観測史上初のみぞれを記録するなど、本当に猛烈な寒波だったことがわかります。
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どんな野菜が影響を受けるの?
では、寒波の影響を受ける野菜はどのような種類があるのでしょうか?
2016年に九州を襲った寒波を例に挙げると、キャベツ・白菜・レタス・ピーマン・ブロッコリー・かぶの価格が高騰し、寒波が去った後も値上がりを続けていました。
これは、寒波によって生育不良がおきたため、その後の出荷量も落ち込んだと推測されます。
冬の野菜市場では、東北地方よりも九州を含む西日本地域の野菜がメインとなっているため、九州産の野菜が減ると市場全体の絶対量が足りなくなり、全国的に高騰してしまうのです。
また、このときは暖冬の影響で生育が進み、2015年の年末頃にかけて野菜の価格が安くなっていたことも手伝い、さらに高いイメージがあったのでは?
安かった時期と比較したとき、3倍もの価格がついたものもあるようです。これは消費者にとってかなり負担が大きくなりますよね…。
出典:
http://www.irihirose.jp/?m=201304&paged=3
前項でも触れたように、寒波の影響で気温が下がると、ビニールハウス内の温度を保つために暖房を多く使用し、その暖房代が野菜の価格に上乗せされます。
夏野菜の定番であるきゅうり・トマト・なすび・ピーマンなどは、秋冬の期間はビニールハウスで栽培され全国に出荷されていますので、寒波の影響を受けると値上がりしやすい野菜と言えそうです。
高い野菜の代替品と料理方法
寒波によって野菜が生育不良になる、栽培コストが上がるなどして高騰していくことがわかりました。
寒波の影響をうけて価格が高騰してしまったとしても、やはり食事の中で野菜は欠かすことが出来ませんよね。お財布の中身を考慮しつつも、できる事なら食事の中にいろいろな野菜を取り入れていきたいものです。
そんな時は、高い野菜は少しずつ使い、もやしやきのこなど比較的に安価で売られている野菜をたっぷりと使ってみてください。
鍋料理はもやしをたっぷり入れることで、白菜やキャベツの量が減ってもボリューム満点の美味しいお鍋になります。
また、なすやピーマンが高騰したときは、よく似た食材のズッキーニを代替品としてみたり。このように、少し考えるだけでも代わりになる野菜は多数出てきますので、創意工夫をしてピンチを乗り切ってみてはいかがでしょうか。
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