食中毒の予防に最適!ホースラディッシュ(西洋わさび・山わさび)に含まれる栄養や効能とは?
2017/11/29
ホースラディッシュについて
ローストビーフに添えられる薬味として有名な「ホースラディッシュ」。鼻に抜ける辛味が、お肉の美味しさを引き立ててくれますよね!
ただ、ホースラディッシュの食べ方として、薬味以外は…あまり知られていませんよね。
さらに、薬味として食べられることが多いため、どのような栄養素が含まれているかなど、知らない方もかなり多いはず。
そこで今回は、ホースラディッシュに含まれている栄養素やオススメの調理方法など、さまざまな情報をまとめていきます。
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ホースラディッシュの発祥や概要
アブラナ科のホースラディッシュは、フィンランドからカスピ海にかけた北東ヨーロッパが原産で、日本へは明治時代に食用としてやってきました。
寒冷地を好み、栽培が簡単で生命力も強いホースラディッシュは、その後北海道で野生化し、現在は国内生産のほとんどが北海道で栽培されたものとなっています。
西洋界ではホースラディッシュのことを「レフォール」と呼び、和名では「西洋わさび」や「わさび大根」とも呼ばれています。
また、北海道では「山わさび」という名前が浸透しており、ホースラディッシュと山わさびが同じものだと知らない方も多く存在します。
わさびと言えば、緑色の本わさびを思い浮かべる方が多いと思います。お刺身などを食べる際に、手軽に使えるチューブタイプのものを利用する方が多いと思いますが、実は、チューブタイプのわさびの中身は、このホースラディッシュが入っているものが多いんです!
原材料が西洋わさびと書かれているものは、中身がホースラディッシュなので、覚えておくといいかもしれませんね!
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ホースラディッシュの栄養素
辛味が特徴的なホースラディッシュには、いったいどのような栄養素が含まれているのでしょうか?
以下に、ホースラディッシュに含まれている栄養素を一覧でまとめてみたので、さっそく確認していきましょう!
※可食部100gの含有量
食品名 | ホースラディッシュ |
---|---|
エネルギー | 79kcal |
水分 | 77.3g |
タンパク質 | 3.1g |
脂質 | 0.3g |
炭水化物 | 17.7g |
食物繊維(総量) | 8.2g |
ミネラル含有量 | ナトリウム | 1mg |
---|---|---|
カリウム | 510mg | |
カルシウム | 110mg | |
マグネシウム | 65mg | |
リン | 58mg | |
鉄 | 1.0mg | |
亜鉛 | 2.3mg | |
銅 | 0.19mg | |
マンガン | 0.40mg |
ビタミン含有量 | ビタミンA | レチノール当量 | 0μg |
---|---|---|---|
βカロテン当量 | 7μg | ||
ビタミンE | αトコフェロール | 0mg | |
ビタミンK | 0μg | ||
ビタミンB1 | 0.10mg | ||
ビタミンB2 | 0.10mg | ||
ナイアシン | 0.5mg | ||
ビタミンB6 | 0.23mg | ||
ビタミンB12 | 0μg | ||
葉酸 | 99μg | ||
パントテン酸 | 0.32mg | ||
ビオチン | 5.5μg | ||
ビタミンC | 73mg |
※食品成分データベース参照
ホースラディッシュに含まれている栄養素はこのようになっており、カリウムや食物繊維が豊富に含まれていることがわかります。
また、ホースラディッシュ最大の特徴である辛味の元となっている成分「アリルイソチオシアネート」も注目したい栄養素のひとつです。
この注目成分、アリルイソチオシアネートを摂取することで、私達の身体にどのような効能を与えてくれるのか、次の「効能」の項目で詳しく確認していきましょう!
ホースラディッシュの効能
では、ホースラディッシュの辛味成分「アリルイソチオシアネート」を摂取することで期待できる効能を、以下にいくつかピックアップしてみたので、さっそく確認して行きましょう!
抗菌作用
ホースラディッシュの辛味成分である「アリルイソチオシアネート」には、強い抗菌効果があり、大腸菌O-157や腸炎ビブリオ、カビなどの細菌に強い威力を発揮します。
これらは食中毒の原因となる菌のため、食中毒の予防に大きな効果があると言われています。ホースラディッシュをお肉やお刺身につけて食べることは、美味しさだけでなく、食中毒の予防にも効果的という事ですね。
また、ホースラディッシュの抗菌作用は、腎盂腎炎や膀胱炎などに代表される尿路感染症にも有効だそうです。ドイツでは、ホースラディッシュを尿路感染症の治療処方薬に承認しているそうなので、実際に効果が期待できる成分と言えるでしょう。
ガンの予防
「アリルイソチオシアネート」には、がんを予防する効果もあると言われています。
「解毒酵素を活性化させることによって、ガンの原因となる酸化ストレスへの抵抗力を向上させる」
と、中部大学の三輪教授が証明しており、線虫を使った実験結果でも、アリルイソチオシアネートを与えたほうが生存率が高かったそうです。
また、「グルコシノレート」という成分が、強い発がん性を持つアフラトキシンを解毒してくれます。グルコシノレートはアブラナ科の植物を中心に含まれているのですが、ブロッコリーやキャベツの10倍もの量が、ホースラディッシュには含まれているそうです。
ホースラディッシュは、なかなか一度に多くの量を食べられないですが、少量でも十分な効果を得られそうですね。
食欲増進効果
ホースラディッシュは、収穫したそのままの状態だとあまり香りはしませんが、すりおろすと涙が出るほどのツンとした辛味と香りを発します。
これはホースラディッシュがすりおろされることで、組織が崩れてアリルイソチオシアネートの成分が気化したためです。
この香りを嗅ぐことで、唾液の分泌が促され、胃腸でも消化液の分泌が促進されることで、食欲増進効果を得ることが出来ます。
辛いものは胃に悪そうというイメージがありますが、ホースラディッシュの辛味は、胃に悪いものではないので、安心して食べられますね。
オススメの調理方法は?
ここまで、ホースラディッシュの栄養素や効能について確認してきましたが、最後にオススメの調理方法についてまとめておきます。
ホースラディッシュの代表的な食べ方といえば、やはりローストビーフですよね!すりおろしてそのまま一緒に食べてもいいですし、マヨネーズと混ぜてクリーミーなソースにしても美味しくいただけます。
日本国内の主な生産地である北海道では、すりおろしたものを醤油漬けにして食べるのが一般的で、炊き立てのごはんに乗せて食べるととても美味しくいただけます。他にも、本わさびの代わりにお刺身につけたり、ジンギスカンと一緒に食べる方もいるそうです。
ホースラディッシュは、すりおろしてから時間が経つと、香りや辛味が飛んでしまいます。食べる際には、なるべく直前にすりおろすようにしましょう。
また、細かくすりおろすことで、より香りと辛味を楽しめるそうです。きめ細かいおろし金や鮫肌を使い、円を描くようにゆっくりとするのがオススメです!
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