「リコピン」ってそんなに凄かったの?トマトに含まれる栄養素や効能とは?
2017/11/29
トマトについて
「夏の暑い日は冷えたトマトにかぶりつく。」そんな光景が目に浮かぶほど、夏を代表する野菜「トマト」。
日本人1人あたりの年間平均摂取量は「8.3kg」で、数値だけ見ると多いように見えますが、世界平均は約20kgと言われており、実は世界的に見るとあまり食べられていないんですね。
「あの酸味が嫌い…」「なかのドロッとした部分が苦手…」などなど、苦手としている方も多くいるかもしれませんが、トマトに含まれる栄養価はとても高いんです!
という事で今回は、トマトに含まれる栄養素や効能について様々な情報をまとめてみました。
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トマトの発祥や概要
パスタなどによく使われるためトマトの発祥はイタリアと思っている方も多いかも知れませんが、実は…「ペルー」や「チリ」をはじめとする南米のアンデス地方が発祥と言われています。
日本に渡ってきたのは17~18世紀(1670年~)頃で、当時は「唐柿(とうがき)」と呼ばれ、有毒植物のベラドンナに似ていたことから観賞用として栽培されていました。
それから月日が立ち、食用として食べられ始めたのは明治に入ってからで、一般の食卓に並び消費量が増えてきたのは昭和30年頃と、比較的新しい歴史をもつ野菜なんです。
トマトは他にも「赤茄子(あかなす)」「蕃茄(ばんか)」「小金瓜(こがねうり)」「珊瑚樹茄子(さんごじゅなす)」など、様々な呼称を持っています。
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トマトの栄養素
「トマトが赤くなると医者が青くなる」と言われるほど栄養価が高く健康に良いと言われるトマトですが、実際どんな栄養がどのくらい入っているんでしょうか?
以下に、トマトに含まれる栄養素を一覧でまとめてみたので確認して行きましょう!
※可食部100gの含有量
食品名 | トマト |
---|---|
エネルギー | 19kcal |
水分 | 94.0g |
タンパク質 | 0.7g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 4.7g |
食物繊維(総量) | 1.0g |
ミネラル含有量 | ナトリウム | 3mg |
---|---|---|
カリウム | 210mg | |
カルシウム | 7mg | |
マグネシウム | 9mg | |
リン | 26mg | |
鉄 | 0.2mg | |
亜鉛 | 0.1mg | |
銅 | 0.04mg | |
マンガン | 0.08mg |
ビタミン含有量 | ビタミンA | レチノール当量 | 45μg |
---|---|---|---|
βカロテン当量 | 540μg | ||
ビタミンE | αトコフェロール | 0.9mg | |
ビタミンK | 4μg | ||
ビタミンB1 | 0.05mg | ||
ビタミンB2 | 0.02mg | ||
ナイアシン | 0.7mg | ||
ビタミンB6 | 0.08mg | ||
ビタミンB12 | 0μg | ||
葉酸 | 22μg | ||
パントテン酸 | 0.17mg | ||
ビオチン | 2.3μg | ||
ビタミンC | 15mg |
※食品成分データベース参照
トマトに含まれる栄養素はこのようになっており、一見…秀でた栄養価が見当たらないようにも見えますが、トマトの凄いところはその特徴である赤い色に含まれる「リコピン」にあるんです!
このリコピン、どんなところが凄いのか、次の「効能」の項目で確認してみましょう。
トマトの効能
では、このトマトに含まれる「リコピン」を摂取することで、私達の身体にどのような効能を与えてくれるのでしょうか?
以下に、効能をいくつかピックアップしているので確認してみましょう!
老化防止
このリコピンはトマトの特徴である赤い色を形成する色素成分「カロテノイド」の一種で、β-カロテンの約2倍、ビタミンEの約100倍ともされる強い抗酸化作用を持っているんです。
そもそも、老化とは「身体が酸化してしまい錆びついた状態になること」なので、老化の原因である「酸化」を防ぐチカラを持っているトマトを摂取することで、老化を防げるというわけです。
他にも、酸化を防ぐことで「血液をサラサラ」にしたり「美肌」にも大きな効果が見込まれています。
がん予防・抑止効果
リコピンに含まれる抗酸化作用は、がんの予防や抑止にも効果があり、トマトジュースでお馴染みの「カゴメ株式会社」が他の研究機関と共同研究をした結果「肝臓がんの発症抑止」「大腸がんの発症抑止」の効果があり、更には癌の治療時に用いられる放射線治療時に「患部周辺組織に与えるダメージを軽減する」効果も見られたそうです。
他にも、マウス実験において予めトマトジュースを摂取させておくことで、煙草による肺障害が予防される事も確認されたんだそうです。
ダイエット効果
「トマトダイエット」という言葉を一度は耳にした事がありませんか?その名の通り、リコピンにはダイエットの効果も期待されています。
京都大大学院農学研究科の河田照雄教授(食品機能学)ら研究グループが、トマトに中性脂肪などを燃焼させる効果があることを発見し、2012年に米科学誌プロスワン電子版に掲載された事で一躍有名になりました。
実際、動物実験において脂肪を燃焼する効果がある事が立証されているため、ダイエットにも大きな期待ができると言われています。
オススメの調理方法は?
ここまでトマトの栄養素や効能について確認してきましたが、最後にオススメの調理方法についてまとめておきます。
トマトに含まれる最大の栄養価「リコピン」を壊さない調理法ですが、なんと…リコピンは加熱しても壊れないという特徴も持っているんです!
どこまで万能な成分なんでしょうか。という事で、生のまま食べる「サラダ」はもちろんのこと、油と組み合わせることでリコピンの吸収率がアップするので、水煮缶やトマトピューレを使った「トマトのパスタソース」や「トマトスープ」なんかもおすすめです。
サラダとして食べるなら、ひと工夫加えてトマトとモッツァレラチーズにオリーブオイルを掛けて食べても良いでしょう!
医者要らずと言われるほど素晴らしい栄養素が含まれているので、是非とも定期的に摂取しておきたいですね。
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