うどに含まれる栄養素や効能とは?
うどについて
シャキシャキっとした食感と、鼻に抜ける独特の香り、ほんのり感じる苦みも美味しさのひとつである「うど(独活)」。酢みそ和えや、天ぷら、きんぴらなど、うどの美味しさを生かした料理もたくさんあります。
旬の春には、若芽のうどを採るために、山菜採りに山へ出かける方もいらっしゃいます。天然のうどは、しっかりとした歯触りで香りも強く美味しいんですよ。
そんな美味しいうどですが、旬が短いということもあってか、あまり食べたことがないという人も多いのでは?さらに、うどの香りや苦みが苦手な人は、子供だけでなく大人にもいるはず…
そこで今回は、知ればきっと食べたくなる「うど」に含まれる栄養素や効能について様々な情報をまとめていきます。
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うどの発祥や概要
うどの原産地は、日本を含む東北アジアで、現在も北海道から九州にかけての広い範囲で山に自生している山菜です。
平安時代の遺跡からも「独活(うど)」と書かれた木の札が見つかっていたり、平安時代の書物にも記載されているなど、古い歴史を持っています。
山菜採りで収穫するうどは、4月~5月頃に芽吹く若い芽ですが、そのまま成長を続けると約1.5~2mほどになり、その大きな姿から「うどの大木」ということわざも作られました。
大きくなると茎が固く食用に不向きな上に、木ほど茎が固くないので木材としても利用できないことから、身体が大きいばかりで役に立たない人の例えとして使われます。
"大木"とあるので、木と勘違いする方もいらっしゃいますが、うどは草木に分類されているので、覚えておくといいかもしれません。
うどは、山に自生している以外に、畑で栽培されたものがあり、スーパーなどで見かけるうどの多くは、畑で栽培されている方かと思います。
栽培されているものの中でも、陽の当たらない場所で育てる「軟白うど」(「白うど」「つくりうど」と呼ばれることも)と、土を盛って日に当てて育てる露地栽培の「山うど」の2種類に分けられます。
軟白うどはアクが少なくやわらかい歯ごたえが特徴で、山うどは野性味を残した香りとしっかりした歯ごたえが特徴です。料理の用途や気分によって、2種類を使い分けてみるといいかもしれませんね!
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うどの栄養素
うどは、「独活(どっかつ)」という生薬の原料でもあり、頭痛やめまい、神経痛に使われるそうです。
では、生薬にもなっているうどには、どのような栄養素が含まれているのでしょうか?早速、うどに含まれる栄養素を確認していきましょう!
※可食部100gの含有量
食品名 | うど |
---|---|
エネルギー | 18kcal |
水分 | 94.4g |
タンパク質 | 0.8g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 4.3g |
食物繊維(総量) | 1.4g |
ミネラル含有量 | ナトリウム | Tr mg |
---|---|---|
カリウム | 220mg | |
カルシウム | 7mg | |
マグネシウム | 9mg | |
リン | 25mg | |
鉄 | 0.2mg | |
亜鉛 | 0.1mg | |
銅 | 0.05mg | |
マンガン | 0.04mg |
ビタミン含有量 | ビタミンA | レチノール当量 | 0μg |
---|---|---|---|
βカロテン当量 | 0μg | ||
ビタミンE | αトコフェロール | 0.2mg | |
ビタミンK | 2μg | ||
ビタミンB1 | 0.02mg | ||
ビタミンB2 | 0.01mg | ||
ナイアシン | 0.5mg | ||
ビタミンB6 | 0.04mg | ||
ビタミンB12 | 0μg | ||
葉酸 | 19μg | ||
パントテン酸 | 0.12mg | ||
ビオチン | 0.5μg | ||
ビタミンC | 4mg |
※食品成分データベース参照
うどに含まれる栄養素はこのようになっており、様々な栄養素が含まれているものの、ぱっと見…秀でた栄養素が見当たらないようにも見えます。
しかし、これらの栄養素の他にも、身体にいい効能を与えてくれる栄養素が多数含まれていますので、次の「効能」の項目で、詳しく確認して行きましょう。
うどの効能
では、うどに含まれる栄養素は、私達の身体にどのような効能を与えてくれるのでしょうか?
以下に、効能をいくつかまとめてみたので、確認して行きましょう!
排尿によるデトックス効果
うどに含まれている「カリウム」は、人間の身体に欠かすことのできないミネラル成分です。
カリウムの働きとしては、腎臓に溜まった老廃物を尿として排出したり、体内の余分なナトリウムの排出を促すことで高血圧の予防やむくみ防止するなどが挙げられます。つまり、排尿を促すことで余分なもの排出し、体内をきれいで健康的にしているのです。
尿は自分の体内の健康状態が目に見えてわかります。色が濃すぎたり、泡立つなどしている場合、体内で問題が起きている可能性が高いです。きれいで健康的な尿になるよう、カリウムと水分を摂取して体内のデトックスを行ってくださいね。
抗酸化作用
山菜はアクが強いというイメージがあり、うども例外ではありません。しかし、ウドのアクには「クロロゲン酸」というポリフェノールの一種が含まれています。このクロロゲン酸は抗酸化作用があり、身体を老化させていく活性酸素から守ってくれるのです。
他にも、クロロゲン酸は、肝炎や肝硬変の原因になってしまう脂肪肝を予防したり、糖尿病の治療薬に活用する研究も進められているすごい成分なんです。
アクは苦みとして嫌われがちですが、このような効果があると知れば、美味しく感じるかもしれませんね!
身体のエネルギーを作り出す
うどには、栄養ドリンクの成分に配合されている「アスパラギン酸」が豊富に含まれています。
アスパラギン酸は、その名の通りアスパラから発見された成分で、タンパク質からエネルギーを作り出すために必要な物質作り出し、エネルギーの代謝を高めてくれます。
マウス実験では、アスパラギン酸とカルニチンの混合物を与えた結果、運動の持続時間が延長したという研究データもありますし、スポーツ選手がアスパラギン酸を摂取することでスタミナアップがするという事もわかっています。
スポーツ選手でなくとも、アスパラギン酸を摂取してエネルギーを作り出せば、元気な生活を送る手助けになるはずです。最近疲れ気味と感じている方はぜひ、うどのアスパラギン酸を摂取してみてくださいね!
オススメの調理方法は?
ここまで、うどの栄養素や効能についてご紹介してきましたが、最後はオススメの調理方法をまとめておきます。
効能の項目でも少し触れましたが、うどはアクが強い山菜です。このアクは山に自生していたものは特に強く、軟白うどに関しては、生で食べられるほどアクが少ないという特徴があります。
野生のうどや山うどのアク抜きは、一般的に切ってから酢水につけて行いますが、あまり長時間つけてしまうとクロロゲン酸がなくなってしまうので、注意してくださいね。
うどの定番料理「酢みそ和え」は、アクが気にならないようであれば、生のままでも美味しくいただけます。茹でるときは、さっと火を通す程度にすると、食感も残って美味しくなりますよ!また、茹でる際にも少し酢をいれておくと綺麗な色に仕上がります。
葉や芽の部分は、「天ぷら」にすると美味しいですよね!天ぷらの場合はアク抜きをする必要もないので、手間がかかりません。先の部分まで無駄なく使うことで、いろいろな味を楽しむことができるのでオススメです!
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