疲労回復や高血圧に効果あり!えんどう豆(グリーンピース)に含まれる栄養素や効能とは?
2017/11/29
えんどう豆について
シュウマイや豆ごはん、ピラフなど、彩りや味のアクセントとして使われることが多い「えんどう豆」。綺麗な緑色が料理によく映え、より一層美味しそうに見せてくれますよね。
そして、お気づきの方もいるかもしれませんが、実はこのえんどう豆に代表されるのが「グリーンピース」なんです。冒頭で挙げた料理も、えんどう豆というより、グリーンピースを使った料理と言ったほうがしっくりくるかもしれませんね。
また、えんどう豆はグリーンピース以外にも、さまざまな形と名称を変え、私たちの食卓に並んでいることをご存じだったでしょうか?
と言うわけで今回は、えんどう豆の種類から栄養素・効能までをまとめてみました。
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えんどう豆の発祥や概要
えんどう豆は、マメ科の植物「エンドウ」の莢(さや)の中に入っている実の事を指し、実えんどうとも呼ばれています。
エンドウの原産地は、エチオピアから中央アジア、そして中東地域と言われており、紀元前より前から小麦などと一緒に栽培されていたという古い歴史があります。
このことから「世界最古の豆」と呼ばれていて、なんと黄金のマスクで有名なツタンカーメンの墓からも、金の副葬品と共にえんどう豆が発見されているのだとか。
そして、このとき発見された豆を基に発芽・栽培させ「ツタンカーメンのえんどう豆」という名前で一般に販売もされているというから驚きですよね!
エンドウは、莢(さや)の固さによって硬莢種(こうきょうしゅ)と軟莢種(なんきょうしゅ)の2つに分かれており、硬莢種は主に乾燥したえんどう豆の事を指し「青えんどう」や「赤えんどう」と呼ばれています。
「青えんどう」は、主に煮豆やうぐいす餡に使われ、「赤えんどう」は、みつ豆などに入っているゆで豆として食べられています。また、完熟寸前で乾燥する前の「グリーンピース」も硬莢種に分類されています。
一方軟莢種は、未成熟な莢を食用とする「さやえんどう」や「スナップエンドウ」があります。近年、世界各国では硬莢種のえんどう豆よりも、軟莢種の方が需要が高まっているそうです。
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えんどう豆の栄養素
えんどう豆の中で、もっとも私達の食生活に馴染み深いのはグリーンピースではないでしょうか?手軽に利用できることから、冷凍食品のグリーンピースを購入している方も多いかと思います。
そこで今回は、えんどう豆の中でも「グリーンピース」にスポットを当て、以下に栄養素をまとめてみたので確認してみましょう!
※可食部100gの含有量
食品名 | えんどう豆(グリーンピース) |
---|---|
エネルギー | 93kcal |
水分 | 76.5g |
タンパク質 | 6.9g |
脂質 | 0.4g |
炭水化物 | 15.3g |
食物繊維(総量) | 7.7g |
ミネラル含有量 | ナトリウム | 1mg |
---|---|---|
カリウム | 340mg | |
カルシウム | 23mg | |
マグネシウム | 37mg | |
リン | 120mg | |
鉄 | 1.7mg | |
亜鉛 | 1.2mg | |
銅 | 0.19mg | |
マンガン | 0.48mg |
ビタミン含有量 | ビタミンA | レチノール当量 | 35μg |
---|---|---|---|
βカロテン当量 | 420μg | ||
ビタミンE | αトコフェロール | 0.1mg | |
ビタミンK | 27μg | ||
ビタミンB1 | 0.39mg | ||
ビタミンB2 | 0.16mg | ||
ナイアシン | 2.7mg | ||
ビタミンB6 | 0.15mg | ||
ビタミンB12 | 0μg | ||
葉酸 | 76μg | ||
パントテン酸 | 0.63mg | ||
ビオチン | 6.3μg | ||
ビタミンC | 19mg |
※食品成分データベース参照
グリーンピースには、非常に多くの栄養素が含まれていましたね!ビタミンやミネラルも豊富に含まれていましたが、この食物繊維量は、各種野菜の中でもトップラスの含有量となっています!
えんどう豆の効能
では、多くの栄養素が含まれているえんどう豆を摂取することで、私達の身体にどのような効能を与えてくれるのか、以下にいくつかピックアップしてみたので確認していきましょう!
疲労回復・頭を使うときに
えんどう豆には、ビタミン類が多く含まれているとご紹介しましたが、ビタミンの中でも特にB郡が豊富に含まれています。
人間の身体は構造上、体内の「ビタミンB1」が不足してくると、疲労感やイライラ、不眠などの症状が出ると言われています。ビタミンB1は特に乾燥したえんどう豆に多く含まれており、疲労物質を排出することで、疲労回復に効果があると言われています。
その他にも、ビタミンB1は糖質をエネルギーに換える働きがあります。脳は糖質をエネルギーとしているので、脳を働かせたい時にはビタミンB1がとても重要になってきます。そのため、勉強や仕事で考えることが多くなる際は、ビタミンB1を摂取すると脳が効率的に動いてくれるでしょう。
この他にも、糖質や脂質の代謝に欠かせない「ナイアシン」、抗ストレスビタミンとも呼ばれている「パントテン酸」などのビタミンB群も多く含まれています。
高血圧・むくみ予防
えんどう豆には、多くの「カリウム」が含まれています。このカリウムは、体内に多く溜まり過ぎてしまったナトリウムと結合し、尿と共に排出してくれる効果があります。
人は、体内にナトリウムが多く溜まると、その濃度を薄めようとして水分を摂取します。その際、多くの水分を摂取すると血液量が増えることで血圧が上がり、水分過多が原因でむくみも発生します。
そんな時にカリウムを摂取すると、ナトリウムの排出を促してくれるので、必要以上の水分摂取を抑制でき、高血圧やむくみの予防に繋がります。
高血圧と診断された方のほとんどは、塩分が制限された食事をしているかと思いますが、日々の食生活の中にカリウムが豊富なえんどう豆を取り入れてみてはいかがでしょうか。
便秘の改善
えんどう豆が完熟する直前で収穫するグリーンピースには、「食物繊維」が豊富に含まれています。その総量は、なんと食物繊維が多いことで有名なごぼうよりも豊富なんです!
食物繊維には、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2つに分類されますが、グリーンピースに多く含まれているのは「不溶性食物繊維」です。
不溶性食物繊維は、お腹の中で水を吸収して大きく膨らみ、腸を刺激することで蠕動運動(腸が動いて便を外へと動かすこと)を活発にしてくれます。この働きによって、腸内に溜まった便をスムーズに排出してくれます。
また、不溶性食物繊維が水を含むことで適度な硬さの便になり、より排出もしやすくなります。体内の毒素の約75%は便から排出されるので、毒素を多く含んだ便をいち早く排出するために食物繊維をしっかり摂り、スムーズな便通を目指しましょう!
オススメの調理方法は?
ここまで、えんどう豆の栄養素や効能について確認してきましたが、最後にグリーンピースにスポットを当てたオススメの調理方法をまとめておきます。
様々な料理に彩りやアクセントとして使用されているグリーンピースですが、好き嫌いがはっきりと分かれる食材でもありますよね…。
しかし、グリーンピースは一握りほどの量を食べるだけで、山盛りのサラダと同等の食物繊維を摂取できる優れた食材なんです!そう思えば、苦手な方も食べてみようと思い直すかも?
そうは言っても…やっぱり苦手という方は、ぜひ一度、生のグリーンピースを自分で茹でてみてください。ホクホクとした食感で、冷凍や缶詰のぐにゅっとした食感とは比べ物にならないほど美味しいはずです!
春から初夏にかけた旬の時期にしか店頭に並ばないので、見つけた際は、ぜひ試してみてください!
また、乾燥しているえんどう豆は、豆の3倍の量の水に1日ほど漬けておきましょう。その後、適度な硬さになるまで火にかけた後は、豆ごはんや炒め物にしても良いですし、小分けにして冷凍保存する事で、シュウマイやピラフを作るときにアクセントとして使えるのでオススメです!
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